2006年12月15日

野良猫

nora1.jpg まっくろくろな野良猫が
冬の冷たい雨露にべっとりと濡れて、
物陰で雨避けするわけでもなく
道路の隅で震えて小さくなってました。








nora-2.jpg ひどく弱っているのは一目見てとれたけども、
家で飼ってやるわけにもいかず、
病院に連れやるわけにもいかず、
苦肉の策として、
段ボールの中にカイロを敷きつめた毛布を、
雨避けができるよう家のベランダの下に用意し、
ミルクとパンを置いて、
この黒猫を寝かすことにしました。
いざ、抱いて移動させようとすると、
弱ってるなりに精一杯暴れて抵抗しましたけれど、
このまま放っておくと良くないのは確実だと思い、
無理矢理に連れていきました。











nora3.jpg 一晩経って様子を見にいくと、
設置した仮寝屋を猫足で三歩ほどのところで、
ゴロンと横になって、微動だにしません。
触ってみると、体はひどく冷たくなっており、
すでに硬直が始まっているようでした。
弱りきった体のくせに、何で温かい寝床を
わざわざ離れようしたんだと。
返事のない愚痴をこぼしながら、
せめて供養でもしてやらねばと、
抱きかかえようとしたところ、
シャー。と、音になってない威嚇の
唸り声を出しました。
おお生きてたのかと嬉しくなって、
勇み足で家のストーブの前まで連れ入って、
毛布の上に寝かしました。




しかし家に連れ入って、ものの数時間も経たない内に、
全く息をしなくなってしまいました。


少しして、火葬場に電話しました。

飼い猫は有料だけども、
野良猫は無料で火葬してくれるそうです。

その代わり、ある一定の数になってから、
まとめて荼毘するんだそうです。

そしてそこまで車で運び、遺体を預けてきました。







しかし今思い返してみると、
どーにも蛇足な事をしただけのようで、
何ともいたたまれない気持ちになります。

中途半端な対応しかできないのなら、
いっそ放って置いた方が、
野良猫にとって幸せだったのかもしれません。


贖罪のつもりでした行動が
結果的に、余計に罪悪感を感じることになってしまいました。。。

posted by bonve7 at 17:39 | Comment(4) | TrackBack(0) | 戯言
この記事へのコメント
多分…1人でも気にかけてくれた人がいたなら
幸せだったんじゃないかなぁと思います。
エゴかもしれないですが…。
Posted by 夏 at 2006年12月18日 11:37
物事はすべて結局は主観によって結論づけられるような気もするし、何か無意識下の思念が存在するような気もしますね。
ただ、極めて俗物的な上っ面だけの事を言うのであれば「他者は決して自分の思うままには動かない」って事でしょうか。
Posted by 化学屋 at 2006年12月18日 17:46
>>夏さん
>1人でも気にかけてくれた人がいたなら
 幸せだったんじゃないかなぁと思います。
いやほんと、、
そう言って貰えると、心底救われます。
未だに、かの猫が苦しそうな寝息をたてて、
小刻みな震えていた姿が
瞼に焼き付いて離れないですし、
素人目でも明らかに命の危険が見て取れたのに、
野良である故、然るべき最善を尽くさなかった
「見殺し」という事実への呵責がもぅ、もう...(ノД`)


Posted by 紅桜@管理人 at 2006年12月21日 18:56
>>化学屋さん
>物事はすべて結局は主観によって結論づけられる
 ような気もするし、
公の場では多数の主観が常識となり、倫理に昇華されて法を形作ってますからある意味楽なんですけど。
自分と相手しかいない場合は、
どちらの主観も是となりますから
善悪の判断はとても身勝手なもので、
結論づけてもうやむやが消えないんですよねぇ。。

>「他者は決して自分の思うままには動かない」
仮寝屋で休んでいてくれたなら、
少なくとも夜露は防げるし寒さも緩和できた
はずなのに、何でわざわざ。。
親の「おまえのために言ってるんだぞ」
みたいな気持ちですよ。難しいっス
ただそれが、人間に対する警戒からきた
誤解であったのか、本当に放っておいてほしかったのか。知る術はもうないんですけど、
猫は今わの際に姿を消すって言うから、
どっちかといえば後者だったのかと思う
今日この頃なのでした。。
Posted by 紅桜@管理人 at 2006年12月21日 20:17
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